鴨は、陸地の川、池、田圃などに最も普通に見られる水鳥で、種類にもよりますが、1年中見られます。ただ良く見られる季節は冬であり、夏になると少なくなります。冬は、川で水に浮かんだり、土手に上がったりしています。広い池では、何万羽もの鴨が水に浮かんでいます。種類は様々ですが、種類によっては好みの場所があるようで、オナガガモなどのように毎年同じ池でしか見られないものもあります。
夏になると川ではほとんど鴨の姿が見られなくなります。ただ、夏には、田圃の畦で数が少ないながら見られます。夏に見られる見られる鴨はほとんどの場合、カルガモです。夏場のカルガモは、非常に大きく見えます。
春にはカルガモの親子が田圃の中で見れれることがあります。
冬はいろいろな種類の鴨の姿が見られます。万葉集における鴨の定義ははっきりしませんが、私がが住んでいる場所の近くで見られるカモ科の野鳥には、次のような鳥が見られます。
カルガモ
マガモ
オナガガモ
ハシビロガモ
コガモ
キンクロハジロ
鴨の集団
これ以外に鴨科ではありませんが、鴨たちと一緒に水に浮いているクイナ科のオオバンやバン等もいますが、これは万葉集ではどのように分類されていたのかは分かりません。黒い鴨などと呼ばれて住んでいたのかもしれません。現在の野鳥図鑑ではオオハクチョウやコハクチョウもカモ目カモ科に分類されているのでカモ科の鳥が万葉集のカモに相当しているとは思えません。水に浮く30-40センチメートル程度の鳥が万葉集のカモと考えた方が正確かもしれません。
次に、万葉集に現れる「鴨」の歌のすべてについて、解説を加えた。全体から見ると鴨のことを歌っている部分は非常に小さいことに注意してください。