かはづ鳴く     (かはづなく )

神奈備川に     (かむなびかはに)

影見えて      (かげみえて)

今か咲くらむ    (いまかさくらむ)

山吹の花      (やまぶきのはな)

意味:

かじか蛙が鳴く

飛鳥川(または竜田川、大和川水系の支流)に

花の影を落として

今頃、咲くかも知れません

山吹の花が

作者:厚見王 (あつみおう/あつみのおおきみ)

厚見王は天武天皇の子の舎人親王の子ともいわれます。王は、天皇の孫(男女とも)の称号ですが、古くはそれより下の年代に対しても付けられました。万葉集で有名な王には、額田王(ぬかたのおおきみ)がありますが、家系ははっきりしません。