味酒を(うまさけを)
三輪の祝が(みわのはふりが)
いはふ杉(いはふすぎ)
手触れし罪か(てふれしつみか)
君に逢ひかたき(きみにあひかたき)
意味:
味酒の
三輪山の神職が
身を清める杉に
手を触れた罪か(手を触れたはずはないのに)
あなたに逢うことができません
作者:丹波大女娘子(たにわのおおめおとめ)
丹波大女娘子については、ほとんどわかっていない。名前からして丹波から来た、または、丹波氏関連の女官と思われるが情報がない。万葉集には、3首の歌が記載されている。万葉集のこの歌の前後には、名前が明確でない女官の歌、名前が明確でも情報がない女官が大伴家持に贈った歌、大伴家持が名前が不明で娘子とのみ書かれた人に贈った歌などがたくさんあり混乱した状態です。全体として大伴家持が女性にモテモテの状態であったことがわかる。そんなことから、丹波大女娘子が大伴家持に贈った歌という説もある。
ただ、歌は、景色が良く感じられ、気持ちも伝わる印象的な素晴らしい歌です。