橘の (たちばなの)
花散る里に (はなちるさとに)
通ひなば (かよひなば)
山霍公鳥 (やまほととぎす)
響もさむかも (とよもさむかも)
意味:
橘の
花の散る里に
通へば
山ホトトギスの
鳴き声が辺りに響き渡るでしょう
作者: この歌の作者は不明です。
この歌には、「譬喩歌(ひゆか)」という題詞が付いています。譬喩とは比喩(ひゆ)と同じで、物事を説明するときに、別のものに例えて説明することを意味しています。この歌では、「橘の花の散る里」は「或る女」を意味し、「山ホトトギス」は「人のうわさ」を表しています。