春の日に (はるのひに)
張れる柳を (はれるやなぎを)
取り持ちて (とりもちて)
見れば都の (みればみやこの)
大道し思ほゆ (おほちしおもほゆ)
意味:
春の日に
芽がふくらんだ柳を
手に取ってみれば都の
大通りを思い出すよ
作者:大伴家持(おおとものやかもち)
大伴家持は、万葉集に473首の歌を収めている。さらに、大伴家持に贈った歌もたくさんあり、自分で作った歌と送られた歌を含めると万葉集中に611首が収められている。巻17から20は、大伴家持の歌で満たされている。このことより、大伴家持は万葉集の編纂にかかわる仕事をしていたと考えられている。746年から751年の間、約5年間は越中に赴任してこの間に223首の歌を記録してる。高岡周辺で作られた歌が多い。
シダレヤナギ:
シダレヤナギは、枝が長く垂れ下がり、葉は10cm程度の細長い葉で春の新緑の時期に注目されて歌われる。ヤナギには種類も多く、シダレヤナギに比較して低木のものカワヤナギやネコヤなどもある。また、タチヤナギなどシダレないヤナギもあり葉の形体なども様々です。