ヒバリは、春、公園の広いグランドや麦を刈り取った広い田圃で見かけることができる。しかし、一般に良く見かけるのは、高い空の同じ場所でホバーリングしながら鳴き続ける姿である。空高くであるので、その姿は確認し難い。空高くでホバーリングして鳴いているヒバリの下の地上には、別のヒバリがいることも多い。

地上のヒバリは土色であるので目立たないが、小鳥よりは大きく17cm程度である。頭に冠を載せているのでヒバリと確認できる。一匹でいることは少なく、2匹や数匹が一緒に行動している。

ヒバリの歌は万葉集の中では3首のみである。すべて、ヒバリが空高く飛ぶ状況を歌っている。作者は、大伴家持と安倍沙美麻呂の二人でありる。ヒバリの歌は季節的に春の歌になるので明るい清々しい印象を持つが、その反面、高く飛ぶために都が見えるような想像を浮かべて、都を恋うる歌になっている。

高い空でホバーリングしながら鳴くヒバリ